新之助よ、今日の稽古も、いつもながら元気があって感心である。

ハイ、父上、夢中になれるので剣道は楽しいです。

そうか、その考えも良いが
武道は、強い精神を育て、また、家族を守る武道として人の気概を育てるものである。気概とは人が人を見るときに心の目に映る大切なものだからな。

そうですか、父上。

気概、？理解したようで、分からん？
しかし、いくら背伸びをしても父上を越えられないものだ。それどころか、父上の年齢になったときに、今の父上を越えられるかも怪しくなってきた。
もしかして、私にはないつもりでも、若さゆえの奢りがあったのであろうか？
青春とは未熟ということか。
うん。

父上にはかないませんね、仰せの通りです。自分としては世相に
翻弄されないでいたいと思いましたが、やはり、いつのまにか考え込んで
しまいます。未熟の極みです。
なんの、そんな恥じることではないぞ、新之助よ、時代に無頓着であるよりは
健全と思う。新之助よ、今の時代は金融、物流は特にグローバルな時代、
その為に起こるバブルも巨大化し、一国では制御できないくらいのエネルギー
となってしまう。そのバブルの破綻が起きたのじゃ、こうした世界中の金融破綻も
当然、起きるべきして起きたと言ってもよいことなのだよ、新之助よ
貴方、でも景気は良い時も悪い時も繰り返されるものですよね、
そうじゃ、またそのうちに経済が上向くこともあろう、
では世間は景気が好転するのを待つしかないのでしょうか、？、

新之助よ、やはり、景気の良い時代を期待するか？まあ、それが当然なのだがのう。
ハイ、父上
だがのう、新之助よ、それは金融経済、物流、それらの変動に翻弄されることを受け入れることでもあるのだよ、それだけではない、父の考えではもしかすると石炭、石油という石化燃料がもたらした今の時代そのものがある種の時代バブルではないかと思っている。
したがって、我ら田舎で農耕に適した環境を受け継ぐものは石化バブルの崩壊までに自給率をいかに向上させるかを科学し、研究すべきだと思う、つまり、自給率百パーセントで
自らを養い、千パーセントの自給率で都会の人間を１０人を養う、そうした気持ちが大切と
父は思う。
なるほど、分かりました父上、科学ですね、

そうだろうな、ただし、景気が好転するには理由が必要となる
、つまり、景気の良い材料が出る必要があるのだよ、
なるほど、ということは今は景気が上向くような経済のニュースなど
新聞にない、・・・となるとム、ム・・・当面は
好転はなし！か、不安は尽きないなぁ

いやー、今年も豊作で収穫も無事に終えることが出来た。
良かったのー
お疲れ様、貴方、お茶を入れました。新之助、ご苦労様、
お茶を飲みましょう。
ハイ、ありがとう母上、

？・・・・・・
貴方、最近、新之助は何かを考え込んでいる様子
なのですよ、
なるほど、さもあろう、最近は世界の金融破綻などの
暗いニュースがあるからのう、新之助のような若い世代
が不安な気持ちになるのは仕方がないこどである。うん。