タネ


  
 



 「お梅ちゃん」
今年のユリはとてもきれい！ 「お魚さん」
そうだね、
 



  「お梅ちゃん」
そういえば一昨年に植えた
ユリのタネはどうなったでしょうね？
「お魚さん」
忘れてたね！
もう２年もたつ
から咲いているかも？見に行こうか？
 



 「お梅ちゃん」
行きまーす。 
「お魚さん」
GOGO!
 



  「お梅ちゃん」
咲いてた・・・
うれしい、
「お魚さん」
咲いてて良かった、感動だね、
「お梅ちゃん」
うん！
 



 「お魚さん」
もう二年もたつんだね、 


二年前、
「お魚さん」
お梅ちゃん、タネでユリを植えても二年から三年は咲かないよ、それでも
タネで植えたいのかい、？
「お梅ちゃん」
ハイ、世の中に良い種をうえたいの、そしたらきれいに咲けたらみんな幸せな気持ちになれる気がするの、
「お魚さん」
そうだね、
 



 「お梅ちゃん」
いつまでもこうして見ていたい、 
「お魚さん」
そうだね、いまきっと誰かがここを通って見るよ、
「お梅ちゃん」
きっとユリを見てやさしい気持ちになるよね？
「お魚さん」
そうだとも、！
 



  「お魚さん」
あれ？あのアベックは、
 



 「奥さん」あら、あなたとても
きれいなユリが咲いているわ、ほら、 
「旦那」おや、本当だね、誰が植えたのかね？
「奥さん」そうですね、
「お梅ちゃん」
はーい、わたしでーす。
   え、そのこえは、もしかしてお梅ちゃん？
 


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